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【研究論文紹介】新しい論文をアップしました

【横断研究】食事順序は栄養摂取状況と関連することが示され、飽和脂肪酸の摂取量は食事の順番に関係なく歯を多く失うと増加することがわかった

   2型糖尿病患者や健常者において、食物繊維だけでなくタンパク質の摂取や脂質のプレローディングは食後の血糖値上昇を抑制するのに役立つとされています。しかし、口腔内の状態を考慮した食事順序の意識と栄養素の摂取状況に関する研究はほとんどありません。

 食事順序が栄養摂取状況に及ぼす影響と、これらの関係が歯の存在本数と関連するかどうかを明らかにすることを目的とし、238名を対象に調査を行いました。

 食事の順番を意識したグループでは、n-3系脂肪酸、総食物繊維、カルシウム、ビタミンCなどの栄養素の摂取量が増加し、飽和脂肪酸の摂取量は歯の数が少ないグループで増加しましたが、食事の順番との間に有意な関係は見られませんでした。食事の順番を意識することと栄養素の摂取状況とは関連していることが示されました。

 また、飽和脂肪酸の摂取量は、食事の順序に関係なく、歯を多く失った場合に増加しました。
 本研究では、食事の順番を意識することで、栄養摂取状況が改善される可能性があることを初めて示しました。この結果は、診療中だけでなく、歯科治療中にも食事順序に基づいた栄養指導を行うことができることを示唆しています。

 歯周病は糖尿病と相関があり、栄養は歯周組織の炎症と関連することが示されており、食事の順番をアドバイスすることは歯周病の治療に役立つと考えられます。


▶論文情報

Influence of Meal Sequence and Number of Teeth Present on Nutrient Intake Status: A Cross-Sectional Study

Nutrients 2023, 15(11), 2602

発行日:2023年6月1日

  

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