歯を失った高齢者において歯科補綴物の使用はタンパク質摂取量の増加と関連する
【横断研究】歯の喪失は、高齢者のサルコペニアと虚弱につながるタンパク質摂取量の減少と関連している。歯を喪失した高齢者におけるタンパク質摂取量の減少に対する歯科補綴の保護効果について調査を行った。
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日本人高校生の歯周病の現状と要因について
【横断研究】 日本の高等学校に通う 15~18 歳の全生徒(n = 1202)を対象に、高校生における歯周病の有病率とその要因を調査を実施した。 続きはこちらをタップ
歯周病および口腔衛生状態と血清HbA1c値との関連および比較
【横断研究】非コントロール型T2DM患者では非糖尿病患者およびコントロール型T2DM患者と比較して歯周状態および口腔衛生状態が悪化している
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口腔から肝臓に感染したPorphyromonas gingivalisがNASH 関連肝癌の発癌過程である腫瘍性肝結節の形成を促進する
主要な歯周病菌であるPorphyromonas gingivalis(P.g.)は、種々の全身疾患の危険因子
であることが知られています。
しかし、P.g.と非アルコール性脂肪肝炎(NASH)関連肝細胞癌(HCC)との関係は不明です。
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食事の順序と歯の本数が栄養摂取状態に及ぼす影響
【横断研究】食事順序は栄養摂取状況と関連することが示され、飽和脂肪酸の摂取量は食事の順番に関係なく歯を多く失うと増加することがわかった
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歯周病における食品成分の抗炎症効果
果物や野菜、オメガ3多価不飽和脂肪酸、ビタミンや植物由来化合物のサプリメントを含む食事は、
歯肉の炎症を打ち消すと考えられ、歯周病患者における治療効果が期待される
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CAMCAMプログラムは、地域ベースのフレイル予防プログラムとして拡大する価値がある
十分な口腔機能を保ち、十分な栄養状態を維持することは、身体的虚弱やその後の介護を予防するために不可欠です。毎月参加者が集まり、食感の良いランチを一緒に食べながら、口腔の健康や栄養について学ぶ6ヶ月間のCAMCAM(Comprehensive Awareness Modification of Mouth, Chewing And Meal) プログラムを開発しました。 続きはこちらをタップ
妊娠中の歯周病が口腔内微生物に及ぼす影響についての評価
【メタ解析】歯周病治療は周産期死亡のオッズ比を88%、早産を31%低下させることができる。
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【横断研究】40~50歳代では内臓脂肪指数が歯周炎リスクと有意に関連
肥満と歯周炎は有意に関連しており、内臓脂肪率指数(VAI)は肥満の重要な指標である。
本研究は、VAIと歯周炎との関連を調査することを目的とした。
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【横断研究】T2DM患者ではT2DMでない患者よりも残存歯数または健康歯数が有意に少ない
本研究は、患者ケアの向上に寄与するため、口腔内の健康状態(残存歯数・健康歯数、歯周病)と2型糖尿病(T2DM)との関係を調査した。慢性疾患(T2DM、高血圧、脂質異常症)の治療を定期的に受けている患者を対象に、横断的コホート研究を実施した。歯科医師または歯科衛生士が口腔内環境を正確に評価した。20本未満の患者を残存歯数減少(RRT)と分類した。続きはこちらをタップ
【前向き研究】糖尿病性歯周炎患者における歯肉溝滲出液IgA値の変化は炎症状態を評価するための新規バイオマーカーとして利用できる可能性がある
唾液中の成分を調べ、炎症状態を調べる方法はいくつかありますが、sIgAといわれる成分を調べることで、糖尿病性歯周炎患者の炎症状態を評価できることがわかりました。日本では、NECソリューションイノベータ株式会社と株式会社イムノセンスが、唾液から15分程度で簡単に可視化する測定システムを新たに開発しました。まだ実用化までには時間がかかるようですが、これまで測定が難しかったsIgAの測定が誰でも簡単にチェックできるようになりそうです。
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【SR】2 型糖尿病患者における歯周病非外科的治療は3ヵ月および 6ヵ月後の血糖コントロールの改善に有効な治療法である
糖尿病は、歯周炎の発症および進行のリスクを86%増加させると言われています。さらに、糖尿病患者は非糖尿病患者に比べ、より重症の歯周炎を示すといわれています。一方、歯周炎によって引き起こされる全身性の炎症は、血清グルコースレベルの調節に影響を与え、高血糖の持続に寄与する可能性があります。現在の証拠によると、歯周炎の炎症負荷は血糖コントロール不良の最も強い予測因子であり、糖尿病発症のリスク上昇と関連しています。この論文では、歯周炎の非外科的治療は、2型糖尿病患者の血糖コントロールを改善するために、3ヶ月および6ヶ月のフォローアップの両方で有効であることが実証されました。つまり、歯周病を継続的に非外科的治療を継続的に行うことで血糖値を下げうることが証明 されました。歯周病治療に加え、食事や運動を組み合わせることで、より効果が期待できるのではと思います。
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【横断研究】唾液中のサイトカイン濃度は年齢,性別,歯肉炎と相関している
血液とは異なり、唾液採取は非侵襲的な手順でありさらに、訓練を受けたスタッフを必要とせず、費用対効果に優れています。 したがって、唾液の採取は、幼児や高齢者、不安を抱えた患者など、血液の採取が困難な場合に 特に有用です。この論文では、歯肉炎と顕著に関連している炎症性サイトカインであるIL-6とIL-1βの濃度が口腔内の炎症を予測または確認できることを明らかにしました。さらに、唾液流量がサイトカイン濃度に影響を与えることがわかりましたが、この知見の解釈は 不明とのことです。今後、幼児や高齢者などを中心に、唾液を摂取するだけで、炎症性因子を調べることができ、その人の歯肉炎の状態を精密に知ることが可能になると思われます。
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歯周病菌と唾液バイオマーカーの組み合わせによる歯周炎予知法の有効性が確認された
韓国からの発表論文ですが、被験者は日本人となっています。
今回の調査結果では、唾液中に含まれる歯周病菌の1種であるP.gingivalisが存在することと、炎症マーカーの一つであるIL-1βが高値であれば、高齢者の歯周病の検出ができるとともに、唾液中の両マーカーを指標にすることで歯周病がどの程度のレベルであるかを知ることができる可能性があるとしています。
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歯周炎を有する 2型糖尿病患者の脂質異常症発症リスクは 2.355 倍
(中国)
歯周病は第6の糖尿病合併症と言われており、糖尿病性腎症や冠動脈疾患などの他の合併症にも影響を及ぼします。
この論文では、歯周炎を有する2型糖尿病性腎症の患者の脂質異常症発症リスクは 2.355 倍もあり、歯周炎と血中脂質コントロールの重要な関係が示されました。
糖尿病性腎症になると透析が必要となり、多くの犠牲を払うことになります。歯周病がきっかけとなり、糖尿病、更には合併症である腎症や脂質異常症も併発し、悪循環が生じますので、口腔環境を常日頃から整えておくことが多くの疾患を予防することにつながると言えそうです。
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歯周炎は唾液微生物の流入によって腸内細菌叢の異常を誘発する可能性がある(中国)
今回紹介する論文では、歯周炎が唾液中の微生物の侵入を介して腸内細菌叢の異常を誘発するかどうかを明らかにすることを目的に調査を実施しています。
その結果、歯周炎患者が飲み込んだ唾液中の微生物の流入によって腸内細菌叢の異常を誘発する可能性があること、また、唾液中の微生物が腸内に侵入しコロニーを形成することが、明らかにされました。特に重度歯周病患者において、より顕著に腸内環境にダメージを与えている可能性が示されました。これらのことから、歯周病患者さんは、口腔内だけでなく、腸内環境に対するケアも非常に重要だということが言えます。
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中国の専門家は,糖尿病と歯周炎の管理を改善するためには専門家間の協力が不可欠であるとの意見で一致(オーストラリア)
今回は、糖尿病と歯周病に関した医科と歯科の連携についての調査結果をご紹介いたします。
医科と歯科の専門家間のコラボレーションがケアの提供と治療成果を改善できることが示唆されていますが、糖尿病においては専門家間の管理はほとんど行われていないのが現状です。
今回の調査でも中国の医療従事者は、糖尿病や歯周炎のスクリーニング、患者紹介の増加、専門家間の協力関係の改善は実現可能であるが、これらは自分たちの診療範囲ではないと回答しています。
日本においても糖尿病と歯周炎の管理を改善するためには,専門家間の協力が不可欠です。
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【NHANES】座位時間が長いほど歯周病のオッズが高い(USA)
今回は、座りがちな生活と歯周病のリスクに関連性があることを明らかにした論文を紹介いたします。
総座位時間が1日7.5時間以上になるとそうでない場合に比べて歯周病になるリスクが1.17倍になるということです。
ただし、身体活動と歯周病の関連性についてはまだ不明確なことが多く、今後大規模な研究により、更に因果関係が明らかになると思われます。
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歯周病の妊婦は早産および低出生体重のリスクが有意に高い(中国)
今回は、妊婦さんが歯周病に罹患していると生まれてくる子供が早産あるいは低出生体重児になるリスクが高くなる、という論文をご紹介します。
妊娠中に歯科治療をすることに抵抗のある方もおられるかもしれませんが、歯周病治療により生まれてくる子供に対するリスクのほうが高くなります。アメリカ歯周病学会では、妊婦歯科検診を行うようにと公表しており、積極的に治療するよう、日本でも妊婦の歯周病に対する意識を高めるべきである、と指摘しています。
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口臭管理におけるプロバイオティクスの使用について説得力のあるベネフィットは示されなかった(シンガポール)
今回は、口臭を防ぐ目的で利用されたプロバイオティクスの有効性について、これまで実施された無作為化プラセボ対照二重盲検臨床試験を対象に調査を行ったという論文をご紹介します。
歯科由来の口臭に対して、プロバイオティクスを使用することは、副作用も少なく魅力的なものですが、これまでの臨床試験結果からは口臭の治療効果に対して説得力のある有効性を示すものはありませんでした。
口臭に対しては、プロバイオティクスだけでなく、治療とともに抗酸化、抗炎症作用を発揮するような成分も重要です。
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ビタミンCレベルと歯周病状態とは関連性があり、その関連性は喫煙の有無に影響される(新潟大学)
今回は、血中のビタミンC濃度と歯周病の状態が関連しており、更に喫煙者ではより深刻である、という新潟大学からの論文をご紹介します。
日本の高齢者を対象とした調査ですが、血中のビタミンCの濃度と歯周病の状態には関連があり、ビタミンCの濃度が低いほど歯周病が悪化しやすいことが改めて確認されました。
また、喫煙者(体内コチニン濃度が高い)ほど、よりビタミンCと歯周病との関連性が強くなる、つまり、喫煙していてビタミンC濃度が低ければ、より歯周病は悪化しやすい、といえます。
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歯周病治療は食事療法を組み合わせるとより効果がある(イタリア)
今回は、非外科的な歯周病治療に食事療法を組み合わせることで、より効果がある、という報告をご紹介いたします。
歯周炎の治療でより良い結果を得ることは、糖尿病や心血管疾患などの歯周病と関連している多くの全身疾患を改善する可能性があります。
そこで、炎症と酸化ストレスの軽減に焦点をあてた食事療法の歯周炎治療への応用の有効性を評価することを目的とし、6か月間の食事指導を実施しました。
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奥歯の噛み合わせがない場合、高血圧リスクは1.7倍も高まる(兵庫医大)
今回は、高血圧になりやすい人の特徴を調べた結果、通常いわれているような要因である年齢、肥満度、食塩摂取量および野菜摂取量に関連するナトリウム-カリウム比、のほかに、「後方咬合支持の状態」という要因があるということがわかりました。 つまり、奥歯がなく、よく噛めないと高血圧になりやすい、ということです。それも1.7倍もリスクが高いのです。栄養摂取を改善し高血圧を予防するためには、口腔内の健康を維持することが重要である、逆に言うと、歯周病などで奥歯を失うことなく、ケアすることが、将来の自分の健康を維持するために非常に重要だと言えます。
糖化は歯周病を悪化させる(ギリシャ)
今回の論文では、骨細胞、歯肉線維芽細胞、幹細胞、上皮細胞といった歯周組織が糖化することで、炎症を悪化させ、更に歯周病菌であるPorphyromonas gingivalisが作り出すLPSという成分による炎症とともに悪循環を生じ、これらの組織を破壊してしまう、ということです。 これまでの歯周病治療に加え、血糖値のコントロールを行い、糖化を抑えることで歯周病の進行、歯槽骨の破壊を抑制できると考えられます。 食事の面からは、やはり糖分を摂りすぎないこととともに、近年は糖化を抑えるサプリメントや、できてしまったAGEsを壊してくれる成分も見つかってきていますので、そういったものを利用するのも治療の手助けになるでしょう。
噛む回数が少ないとメタボリックシンドロームになる(新潟大学)
今回の試験結果は、まだ十分噛める能力があるにもかかわらず噛んでいないという人がメタボリックシンドロームになるリスクがあり、実際に既にメタボリックシンドロームだ、ということです。 柔らかい食べ物は、どちらかというと高炭水化物、高脂肪で、またしっかり噛まずに胃に送り込んでしまうと、胃への負担は大きくなり、更に腸にまで影響を及ぼします。 しかし、自分がどれだけ噛んでいるかを意識することはあまりなく、bitescanのような数値化できるデバイスで自分の咀嚼状態を知ることができれば、高齢者だけではなく、子供も意識づけになると思います。
【Review】歯科医師は妊婦だけでなく妊娠を計画している人に対しても正しい衛生的な維持管理をアドバイスする必要がある(イタリア)
近年では歯周病が生殖機能に及ぼす影響や妊娠の可能性についても関心が高まってきています。 従来言われていた早産や低体重児といった影響だけでなく、不妊の原因の一つとも言われてきています。 この4月から不妊治療が保険適用となり、治療を受ける方(男女とも)は増えるかもしれません。 歯周病が一因になっているかもしれないことを伝えていくことが世界的に重要になってきています。
ヨーグルト製品の摂取が口腔内マイクロバイオーム組成の調節の可能性を介して歯周病に起因する歯の損失のリスクの低下と関連する(九州大学)
ヨーグルト製品の摂取が口腔内マイクロバイオーム組成の調節の可能性を介して歯周病に起因する歯の損失のリスクの低下と関連する、という九州大学からの報告をお送りいたします。 1日に80g以上のヨーグルトを食べている人は、ほとんど食べていない人に比べて、歯周病による歯の損失リスクが有意に低かった、という内容です。
一般開業医は糖尿病を専門とする開業医に比べ糖尿病患者の口腔衛生に対する認識が低い(日本)
2型糖尿病患者を歯科医に紹介している一般開業医の割合は、糖尿病専門医の割合より有意に低かった、とのこと。 糖尿病専門医の間では糖尿病と歯周病を含む口腔衛生との関連についての知識が広まってきていますが、一般開業医にはまだ十分に浸透していない状況が明らかとなりました。
【コホート研究】咀嚼能力の低下はメタボリックシンドロームの発症のリスク(大阪大学)
大阪大学が吹田市で行ったコホート研究の結果から、特に男性において咀嚼能力が低下するとメタボリックシンドロームになりやすく、また発症を予防するためには咀嚼能力が低下しないようなアプローチが重要だとしています。
【SR&メタ解析】オメガ-3多価不飽和脂肪酸は歯周治療後の歯周治癒にプラスの効果がある
歯周炎のヒトの唾液中にいる微生物叢を飲み込むことで大腸炎の発症に寄与している、ということです。 また、歯周病治療を行うと便中の悪玉細菌が減るという報告もあり、併せて紹介されています。
【疫学研究】小児集団において特定の栄養素の欠乏または過多が口腔病変と関連している
慢性歯周炎患者は、標準的な歯周病治療とともに、オメガ-3脂肪酸を食事に取り入れるようにカウンセリングを受けるべきである、と指摘しています。 特にお魚にはEPAやDHAといったオメガ-3多価不飽和脂肪酸がたくさん含まれていますので、歯周病の患者様には特にお魚を積極的に食べていただくようにしていただきたいですね。
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