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【研究論文紹介】新しい論文をアップしました

【横断研究】歯を失った高齢者において歯科補綴物の使用はタンパク質摂取量の増加と関連する


 歯の喪失は、高齢者のサルコペニアと虚弱につながるタンパク質摂取量の減少と関連している。

 歯を喪失した高齢者におけるタンパク質摂取量の減少に対する歯科補綴の保護効果について調査を行った。
 総タンパク質のエネルギー摂取率(%E)をアウトカムとし、歯科補綴物の使用と残存歯数を説明変数とした。可能性のある交絡因子を含めた因果関係媒介分析に基づき、歯科補綴物の使用/不使用を固定することで、歯牙喪失の制御された直接効果を推定した。
 2095人の参加者の平均年齢は81.1歳(1SD = 5.1)で、43.9%が男性であった。タンパク質の平均摂取量は総エネルギー摂取量の17.4%E(1SD=3.4)であった。

 残存歯数が20本以上の参加者と比較すると、残存歯数が10~19本の参加者(歯科補綴物なし)では、総タンパク質摂取量に有意差はなかった(p>0.05)。
 残存歯が0~9本で歯科補綴物がない人では、総タンパク質摂取量は有意に低かった。

 しかし、歯科補綴物の使用はその関連性を79.4%緩和した(p<0.001)。重度の歯牙喪失を有する高齢者において、補綴治療が蛋白質摂取量の維持に寄与しうることを示唆している。

▶論文情報

J Oral Rehabil. 2023 Jul 2.

発行日:2023年7月2日

  

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